レンタルビデオで見たらおもしろかった一本。岡本喜八監督の「大誘拐」です。
風間トオル演じる戸波健次ら三人組は、"山林王"柳川家の当主とし子の誘拐に成功します。私の身代金はいくらか ? と質問する柳川とし子に自信満々に5000万円と答える戸波。ここでとし子は激怒します。「痩せても枯れても、わては柳川とし子でっせ、身代金は100億円 ! ビタ一文まかりまへん ! 」柳川とし子を演じる北林谷栄が痛快です。ここからずさんな誘拐計画を何故かとし子自身が軌道修正し、次々に警察の裏をかいていきます。
とし子に恩義のある県警の本部長を緒方拳が、誘拐グループに隠れ家を提供する柳川家の元女中頭を樹木希林が演じております。クライマックスはTV中継の中、100億円の受け渡しを巡る誘拐団"虹の童子"と警察の駆け引きがユーモラスに描かれます。
島田久作、神山繁、水野久美、岸辺一徳、本田博太郎、天本英世など脇役陣も豪華でした。ラストも後味の良いものでお勧めの一本です。このブログを書こうと思って資料を見直すまで、誘拐グループの一人に布施博さんがいたと思い込んでおりました。まったくの勘違いでした。