「木枯らし紋次郎、上州新田郡三日月村の貧しい農家に産まれたと言う。10歳の時国を捨て、その後一家は離散したと伝えられる。天涯孤独の紋次郎が何故無宿渡世の道に入ったかは定かでは無い」
当時覚えた
芥川隆行さんのナレーションは今でもスラスラと口から出て来ます。今だに昔の友人達との飲み会で焼き鳥の串をくわえると必ず
「あっしには関わりねえ事でござんす」と言ってしまいます。登山やハイキングで山道を歩くと
「どぉ〜こかでぇ〜、だぁ〜れかがぁ〜、きぃーいーとー待ぁーって、いてくれ〜るぅー♪」と唄ってしまいます。それぐらい「木枯らし紋次郎」の印象は強烈でした。
中村敦夫さんの紋次郎はニヒルでクールで格好良かったですね。
市川崑監督の演出も斬新で、三度笠や合羽はボロボロで、髷もボサボサ、殺陣は泥臭く、走り回り、転げ回り、まるで子供の喧嘩の様でした。長ドスと言うだけに、斬るのでは無く刺してましたね。過去に見た時代劇とはまったく違って、妙にリアルで説得力がある様に感じました。
タイトルも変わってましたね。「六地蔵の影を斬る」とか「○○峠に折り鶴は飛んだ」とか、まったくうろ覚えですが、そんな感じだった記憶があります。
ちなみに
中村敦夫さんが選挙に出馬した時に投票用紙に「木枯らし紋次郎」「紋次郎」と書いた人が沢山いたらしいですね。(笑)