仲代達也が極悪非道の悪党を演じた1968年公開のマカロニウエスタン「野獣暁に死す」のDVDを観賞いたしました。こんなマイナーな映画までDVDになるなんて良い時代になりましたなぁ〜。大昔、東京12チャンネルの洋画劇場で観て以来でしょうか。当時ちょっとお気に入りでした。(笑)
[ストーリー(ネタバレ有り)]
無実の罪で投獄されたビル・カイオワ(モンゴメリー・フォード)は、恋人を殺し彼を罠にはめた幼なじみエル・フェゴー(仲代達也)への復讐だけを胸に、模範囚として5年の刑期を終えます。極悪非道の強盗団の首領としてメキシコ国境を荒し回るフェゴーを倒すため、次々と腕利きのガンマンを雇い入れるビル。彼の元に怪力の大男オバニオンをはじめ、ランダル銃の使い手ミルトン、ナイフ使いのモラン、二挺拳銃のフォックスらが集います。フェゴー一味を追跡し手下を倒していくビル達。一度はフェゴーの逆襲にあい、オバニオンと共に捕まってしまうビルですが、仲間達の活躍で辛くも脱出します。逃げるビル達を追撃するフェゴー一味。ビルは深い森の中にフェゴーを誘い込みゲリラ戦を挑みます。一人また一人と倒されていくフェゴーの手下達。そして暁の森の中で一人になったフェゴーと対峙するビル、果たして彼の復讐は果たせるのか・・・。
「5000払う、仕事が終わったらもう5000だ」の台詞だけでサクサクと集まっていくガンマン達、一人集まるたびに横並びで馬を走らせるカットが映り、ほのぼのとした曲が流れます。全員揃ったところは「荒野の7人」のポスターの様です。5人ですが。(笑)
クライマックスの銃撃戦も、狙いは良いのですが、いまひとつ緊張感も爽快感もありません。緩いです。緩過ぎます。記憶では面白かったはずなのに・・・。(苦笑)
ラストシーン、ビルと仲間達の間に強い連帯感と熱い友情がいつのまにか生まれているところはご愛嬌です。きっとカメラの回っていなかったところで、彼らの心が通い合う数々のエピソードが有ったに違いありません。(笑)
では見所はと言うとズバリ、仲代達也先生のニヒルな笑顔を堪能いたしましょう。なぜかナタの様な刀を持っております。主人公を睨みつけ「ビル・・・カイオワ〜」と呟きニヤリと笑うシーンは圧巻です。
次は丹波哲郎さんの「五人の軍隊」を観ようかなぁ〜。